自分で何かを決めるのって難しいです。

私は結構これが苦手で、ちょいちょいミスります。大学行ってからは特に。
本当に良く考えなきゃいけない時にこそ、熟考しないで決めちゃうんです。

だから、よく寄り道をします。
横田とは10年前に知り合ってたのに、一緒に劇団を始めたのは2年弱前だし。
更に、自分はその前は社会人なんかやってたし。
本当なら大学卒業直後に横田と劇団を立ち上げていたら……
とか考えると、もっと色々と時間的に余裕があったのかなぁとか思っちゃいます。

社会人になったのも、芝居をフリーターをやりながら芝居をやるというのが社会から取り残されているようで怖くて。
だから、就職しようと思っただけっていう、やりたい事があって就職したわけじゃないダメダメパターンです。

今回の芝居に、
「だから、25よりも前にさかのぼって間違えてたかもしれない選択肢を探しても無駄だよ」
「きっと、さっきと同じ事になる」
「それに、別の選択肢を選んだ事によって、一番楽しかった25の思い出も消えちゃうかもしれないんだから」
という台詞があるのですが、今の自分も正にそれだと感じます。

今、このマクガフィンズの面々や、たくさんのお客様に囲まれているのも、
寄り道をして、沢山の経験や出会いがあってあるのだと思います。
だから、人から見たら寄り道なのかもしれませんが、自分にとってはその時間や経験、
立ち止まったり、戻ってみたりしたことが、かけがえの無い物だったと思います。

 

今回の芝居は「こうして二人は幸せになりました、とさ」というタイトルです。
びっくりする位オチを説明しているタイトルです。
ただ、どんな結末であろうと、どんな過程であろうと最後は二人が幸せなんだと思います。
そこに行き着く過程や、想いも全部引っ括めて。

劇場でお待ちしています。

 

 

2012年2月12日

MacGuffins 演出  古田島啓介(Keisuke Kotajima)