ご無沙汰してます。MacGuffinsの古田島です。

今回の公演から前売り料金を今までの2500円から3000円に値上げをさせていただきます。これは現状の予定ですとお客様が100人ほどが入る劇場以上の大きさでやる時という縛りを私の中では設けています。

皆様に何も言わずに値上げするのは自分としては何かしっくりこない部分があり、こうしてお話しさせて頂ければと思います。可能な限り具体的にお伝えさせてもらいます。長くなりますがお付き合いください。

今回、久しぶりにお客様が100人ほどが入る劇場でやらせていただきます。前回100人規模の劇場でやったのが本公演活動休止前最後の公演になった「私のステータス低すぎ大戦」(以下、わたステ)です。あれが2017年の6月だったので、丸々2年ぶりとなります。

さて、2年ぶりに「100キャパだー!」と思って公演計画を練って行くと色々なことが以前と変わっていることに気づきます。公演をやると決めると最初にやることは劇場を予約したり、役者さんを探したりとやることは色々とあるのですが、何につけても最初にやることはお金のことです。するとどうでしょう。どうにもこうにも昔よりもお金がかかる。別に使う項目が増えていたりしたわけではないのですが、具体的に言うと40万円ほど2017年の時よりも多くかかります。

この40万という金額がどのような金額かというと、わたステでの利益のほとんどが吹っ飛びます。わたステが100キャパの劇場で一週間で8ステージやりました。全ステージ満員御礼だったので約800人動員しました。今回の公演も一週間やるので仮に同規模でやった場合は全ステージ満員御礼でやっとトントンです。これは我々としては大きな問題です。全ステージ満員にするのはとても難しいことです。また、全ステージ満員でなかった時は赤字が公演ごとに溜まって行く形になります。これは団体の存続を考えた時に大きな問題です。

この問題のハードルはかなり高く、仮に全ステージ満員を毎公演達成したとしても、団体に残るものは何一つありません。何せ、全ステージ満員にしてやっと赤字が出ないラインなのですから。時間と体力は有限です。我々は消耗していくしか道はありません。

そのような状況があり、前売り料金を2500円から3000円に値上げさせていただくこととしました。仮に800人動員して500円値上げだとちょうど40万円になります。まさかのぴったり具合です。なので、500円値上げしたことにより何かが豪華になったり、舞台セットが立つなどは一切ございません。まぁ、セットはうちの場合役者が動く上で邪魔になるという問題もありますが。

ただ、リピーター割引は継続してやらせていただきます。こちらは変わらず1000円です。なので、値引きのパーセンテージで考えると訳がわからないことになります。年始のセール並みに割引いています。また、平日昼割をやります。こちらは2000円です。平日の昼に観て、リピーターを使ってその後のステージをもう一度観ていただくと合計3000円で二回観れます。値上げしますって言ったのに一回あたりの単価で考えると値引きしてます。自分でも訳がわからないのですが、値上げをするのは主宰として本当はあまりやりたくなかったことなので、値上げする分値引きもさせていただければと思います。

この値上げをすることに関してはとても悩みました。周りを見るとお客様から3000円以上のお金を取って上演している団体さんは山のようにいます。それと比べるという話でもないですし、それが良いか悪いかという話でもないのですが、お客様からより多くのお金を頂戴する責任と心苦しさ、また「演劇はもっと気軽であるべきではないのか」など様々なことを考えました。ただ、我々がお客様の前に存在する為には抗えない問題が立ちふさがりました。その結果、今回の決断です。この決断がお客様にどのように受け取っていただけるのかはわかりません。ただ、変わらずのMacGuffinsを見せることをお約束しますし、自信を持ってお客様の前に立てるように努力してまいります。

よろしくお願いします。

 

MacGuffins
古田島啓介(Keisuke Kotajima)