Dialogues

横田、古田島、そして水越もマクガフィンズを語る。第7回


※2013年8月13日、池袋シアターKASSAIにて行われたトークイベントで答えきれなかった質問を、俳優・水越健を交えてその日のうちに回答しました。

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質問:
「これからどういう芝居を、どういう小屋でやっていきたいですか?」

 

マクガフィンズ演出 古田島:
「どういう小屋で」っていうのが答えやすいから先に。「役者が誇張される劇場はやだな」っていうのを思ってて。

マクガフィンズ俳優 水越:
役者が誇張される劇場?

古田島:
んん。シアターKASSAIさんとかってお客さんから見て、役者が等身大に見えるっていうか、近い存在に見える。

水越:
ああ、見やすいよね。

古田島:
じゃあ芸術劇場とか、すごいでかい舞台、2000人ぐらいのキャパでやった時に……役者って誇張されて見えない?意味わかるかな?サンシャイン劇場とかに近しいものがあるんだけど。

マクガフィンズ脚本 横田:
どうだろう……ちょっとイメージが追いついてない。

古田島:
たとえば、キャラメルボックスさんの役者さんとかいるじゃん。若い方のキャラメルの役者さんとうちらって、そんなに変わんないんだよたぶん。人間的にも年齢的にも役者的にも。ただ「サンシャイン劇場に立つ」っていうことで、その世界に差があるっていうか。もちろんうちらがそれを感じちゃってるっていうのもあるし、劇団側が感じさせてるっていうのもあるかもしれないし、それはわからないんだけども、そういう劇団……劇場ではやりたくないなって。
だから「じゃあどこまで行くの?」ってなったとき、そこまででかいとこでやりたくない感じ。
舞台に立った時にお客さんに感じてもらうのは等身大っていうふうになってほしいから、それを感じられなくなるようなでかい小屋ではやりたくないなっていうのは思ってる。実は。

横田:
なるほどね。

水越:
今だったら「ビジョンは何か」って言われたら「古田島のビジョンだ」って俺は言える。

横田:
ああー。「こいつのビジョンに乗っていく」みたいなことですか。

水越:
んー。んんー……うん。俺は「役者でいいや」って思ってて。教える側でもいいんだけど「役者がいいな」って思ってて。演出でも脚本でもない。純は役者もやってるけど、おれは、そこまで見ることができないんだよ。そこまで計算できないんだ。いろんな事考えてどうしてこうしてってのが、ないんだ。それに古田島だったらそこを見せてくれるんじゃないかって思ってるから一緒にやってるっていうのは前から言ってるじゃん。

古田島:
うん。

水越:
ね。だからおれは「君のビジョンを実現させる人」でいいかなって思う。おれはね。
だから純の台本が、その、こうしてほしいなっていうのがあったらそれを実現できる人でありたい。
受動的なんだけど、俺の夢はちょっと別のとこにあるから。

古田島:
ああ。

水越:
マクガフィンズでやりたいことはいっぱいあるんだけど、でもそれを判断してくれるのは周りのみんなだから、やっぱり。で、俺の野望とか夢とかはまた別のところにあるから、それをこっちに持ってきて両方よくなればいいやって思ってるから。だからおれは、変な話だけど「誰かのビジョンを実現できる実力を持つ」って感じかな。で、さらに上に行ければいいかなって今思った。

古田島:
あと「どういう芝居をやってきたいの?」っていう話は、テイストってなってくると正直わかんない。何とも判断できないかなって。

水越:
わかんないけど一つあるよ。俺らが動かなくても面白いやつ。

横田:
どういうことですか?「俺ら」ってのはどこまで入ってるんですか?

水越:
全員全員。

横田:
……ああー!!

水越:
今「動く」っていう方を取ってるじゃん。「止まっているものと動いているものがあったら動いているものを見ますよね?」っていうので、動く方を取ってる。
でもほら、10年続けるとしたら、俺ら40とかになるじゃん。で、そうなったときに……止まってて面白かったら、よくね?

横田:
ああ、なるほど、なるほど。

古田島:
いま俺の中で……俺は野田秀樹さんがすごく好きだから、どうしても理想とはしてしまうんだけど、今は動くのが「漠然と動く」ってことが演出の手法になっていて、その意図や意味をもう少しお客さんに伝えられるような芝居ができればもちろん(止まってて面白いのが)理想であるかなと思う。

横田:
「なんで動くんですか」って言われるもんね。

古田島:
それが単純に、今お客さんに与えるものが……まあ対象としてる年齢が若かったりとか、お客さんに出すメッセージを単純明快にしたいっていうものがあるから、そこにあえて意味を持たせないっていうのもあるかもしんないんだけど。「どこまでいきたいか」っていうのは「単純に芝居として面白い」っていう。お客さんが、人の心の動くところをみて面白いって思ってもらえるっていうのが、どういう芝居をしていきたいのかなってとこなのかな。横田の台本って結構テイストが強いんだけど「どういうテイストの話をやっていきたいのか」ってなると、わからない。10年後もこのテイストでやってくのってなると、ちょっとなあっていうのはある。

横田:
まあそれは。

水越:
死ぬ!体力的に!!(笑)

 

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2014-02-05 | Posted in DialoguesComments Closed 

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