2010, History

# 2「punctum プンクトゥム」


punctum プンクトゥム

punctum プンクトゥム

マクガフィンズ 「punctum プンクトゥム」
2010.11.19(Fri) – 11.21(Sun)

 

「昔の思い出ってさ、たった一瞬のシーンだったり、誰かが言ってたことばだけ、覚えてたりしない?
その時どんな気持ちだったとかは、だんだん忘れていくんだけど、
目に焼き付いた風景だとか、誰かの顔だとか、そういう断片的なものだけ、ずっと頭に残ってたりするよね。
すごく気持ちを動かされた思い出って、なんか、
頭の中で一枚の『写真』みたいになって残るんじゃないかなって思ったの」

 

言葉なんて出なくなるくらい、アツいやつ撮りたいんだ!
高校の頃から写真を撮りつづけて、専門学校にも行ったけど、写真を仕事にするってなんて難しいのか!

わたしは写真家を志していて。
だから自分の写真を撮るためだけに働くのなら、業界にいる必要はないのだと思う。
だけど一般職についたら感覚も鈍りそうで怖いのだ。
紙一重。あっけなく滑り落ちるか、がたがたの体で踏張るか。

なんて、これから先の生き方に悩んでいたら、実家が燃えた。
今まで撮った写真も思い出も、全部灰になったのだ!
あたしのモラトリアム炎上!ビートルズの「ハローグッバイ」がエンドレスリピート、イン・マイ・ヘッド!

えー。なにこれ。これ現実?
もうダメ、なにしていいかわかんない。
いっそのこと爽快に死んでやるか!
どうせ死ぬなら、こつこつ貯めてた預金とか全部おろしてエキストラ会社に電話してもらって、
通夜葬儀の2日間、イケメンばっか派遣して泣き芝居してもらって、
参列者の女友達に「え?あいつ、こんなにモテまくってたの!?」って思わせたりして、
そんなふうに前向きに、おもしろおかしくポジティブに死にたい!
うそです本当は死にたくないよ!ええそうですよ、やけくそですよ!
今死んだら、走馬灯のほとんどが、バイトしてるコンビニの店内になっちゃうよ!

なんにもなくなった、と思われたわたしにもまだ、会いたい人がいる。
会いたい人がいるんだけど、その人ったらちょっと変わりもので、
「レインボーロードで待ってる」なんて言って、3年前に姿を消した。
ちょっと?レインボーロードって!マリオカートのコースかなんかじゃなかった!?

助けを求めた友達は、お金に困って強盗するわ、飼ってた犬は逃げ出すわ、あろうことか手裏剣まで飛んでくるよ!
ちょっと!本当に今は21世紀なの!?こんなのあたしが想像した未来じゃありません!
確信した!あたしのまわりにいる奴らはバカばっかりだ!

あたしが生きてる意味ってなぁに?
バカに囲まれて、コンビニでバイトして、一番やりたい写真もやれず、ゆるゆる年をとっている。
そんなあたしの存在意義を知りたい。
だからあたしはあの人に会いにいく、レインボーロードへ!

 

Cast :

水越健 相川雅史 金魚 秋野かほり(ムーブマン) 横田純

 

Place :

pit 北/区域

 

こりっち舞台芸術「punctum プンクトゥム」公演詳細

本書いた横田が打ち明ける「punctum プンクトゥム」のこと。

2010-11-19 | Posted in 2010, HistoryComments Closed 

関連記事